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新SD戦国伝 超機動大将軍

超SD戦国伝 武神輝羅鋼

超SD戦国伝 覇大将軍

発売月は出版物などの資料を元に記述していますが、地域や店舗などによって発売日が異なっていた場合もあります。

No.141 142 143 144 145 146 147 150 151 152 153

新SD戦国伝 超機動大将軍

「新SD戦国伝」第4シリーズにして最終作。BB戦士の他にカードダス等でも展開された。
正式タイトルには「編」は付かないが当時のBB情報局の文中などの略称では「超機動大将軍編」と表記される。
コミカライズとして『新武者ガンダム 超機動大将軍』がある(デラックスボンボンとコミックボンボンで連載)。

前作の登場人物の一人が成長して主人公となり、大将軍の世代交代や闇の権化との直接の戦いはないものの、
前作で好評を博した「リアル武者」の概念をより一層推し進め、それらは作品の舞台となる世界の核心に関わる存在としても登場するなど、
SD戦国伝の世界観はここへ来て新たな深まりを見せ、低年齢層に人気のあったGガンダムをストーリーの下敷きにした事もあってヒットした。

リアル武者が3体も登場したほか、SD武者は全てスーパーモードへの変形ギミックを持っているのが特徴。
さらにリアル武者とSD武者の連動ギミックにより、単体以上のプレイバリューが生まれるのも魅力。

141

武者號斗丸(ムシャゴッドマル)

1995.2

軽装タイプに鎧を装着した武者號斗丸を、爆熱の陣にも変形できるキット。
通常商品のほかにプレイステーション用ソフト『機動武者大戦』限定版の付属特典として金、銀、青の3色でメッキされたカラーメッキ版、
武神輝羅鋼キャンペーンの賞品としてメッキ+パーツ追加版、「武者多威無掘駆主・弐」セットとしてエクストラフィニッシュ版などが存在する。
また、当時発売されていた転生シール火炎の章、風刃の章、水勢の章、雷光の章、そして超機動大将軍最強対決8体セットに付属の闘覇の章も含めた
店頭販売転生シール5種全てに対応している唯一のキットでもある。

デザイン元のGガンダムのハイパーモードへの変形を踏襲しているが、
腕前面を覆っている鎧が跳ね上がって翼となる事で、見た目がより大きく変化する。
スプリングによる発射機構は持たないが、プラスチック以外の素材としては炎水の玉にガラス玉を使用し、
龍頑駄無や爆流同様レンズ効果により「號」の字のシールが拡大して見える。

前作以降の一般販売SD戦国伝キットは説明書に設定画がカラーで掲載されるのが定番化しているが、
少なくともこのキットの説明書の設定画は長谷川指導員が色を塗っているらしい。

連動キット・101 102 103 142 147 151 152 153 156

コミックワールド[135]第一話「お尋ね者、號斗丸!!」

舞威丸は號斗丸へと逞しく成長。しかし夜の街で彼を追う武者熱呂宗が告げたのは、大将軍による號斗丸討伐指令だった。

主人公が頑駄無軍団と敵対するというかつてない展開から始まった第一話。
本作のコミックワールドは実質的には2ページ分だが、半頁→1頁→半頁の構成となり改頁の数は増えているためボリュームを感じる。

超機動大将軍編の前史となるホビー事業部媒体のコミックはいくつか存在するが、
中でもBB戦士No.377 LEGENDBB武者號斗丸の説明書掲載のコミックワールドは
このキットのコミックの直接的なプロローグとなっているため、合わせて読むと物語の経緯や背景設定が分かりやすい。

主人公が最初に戦う敵が熱呂宗であるという点はGガンダムの第一話を忠実に再現している(弱いのも忠実)。
しかし異国武者の中で最初に登場したのは冒流刀で、そこはGガンダムとは真逆。

142

鉄機武者鋼丸(テッキムシャハガネマル)

1995.3

武者形態(SD形態)からリアル体型の金剛鋼丸形態、さらに飛行形態の目牙守羽多にも変形できる鉄機武者鋼丸のキット。
さらに號斗丸たち五人に装着できる強化ユニットへと分離する事ができ、頭部・胸部・機首などが號斗丸用の目牙走機・零零八式となる。

当時リアルガンプラでも発売されていなかったΖIIの、SD⇔リアル武者変形キット化。
1/100スケールガンプラ程度だった大鋼よりサイズは小さい1/144スケール程度だが、同様の変形ギミックを受け継いでいる。

スプリングギミックを持たないBB戦士は騎士シリーズ等では以前から存在していたが、本作より武者でも排除され、
その第一弾である號斗丸にはガラス玉があったため、このキットがナンバリングBB戦士の戦国伝では初めて全てのパーツがプラスチック製のプラモデルである。
しかし超機動大将軍編では唯一となる多色成型ランナーを持つほか、ラメ入りクリアパーツや豊富な金メッキパーツ等ガンプラとしては充実した仕様。
戦国伝初の縦レイアウトとなる箱側面写真や、F91等のリアルキットに使われていたポリキャップの使用など、リアルガンプラのノウハウも生かされている。

連動キット・141 143 144 145 146 153

コミックワールド[136]第二話「無敵の力!金剛鋼丸!!」

仲間を思う心を美学と切り捨てる武者序武留の非情さが、鋼丸を怒りの金剛鋼丸へと変えた!!

第二話で早くもリアル武者が登場。
現時点で作中の誰よりも上回るその戦闘力は爆流の技術の高さを物語るが、心を持つがゆえにその力の発動を制御できない欠点を抱えており、発展途上のキャラクターとして描かれる。

真紅主や鷺主は元々異国情緒あふれるデザインを持つガンダムを本作でも異国武者とした事で持ち味を生かしているが、
一方で古代ローマ的な風合いが薄まっている熱呂宗はともかく序武留は英国風の意匠がかなり残っていながらも異国武者という設定は特に見受けられない。
しかし近代戦法を重視する堅物の軍人的なキャラクターにより違和感なくハマっており、海外のファッションを取り入れているようにも思えてくる。

143

輝龍頑駄無(キリュウガンダム)

1995.4

軽装タイプに武龍の鎧を装着した輝龍頑駄無を、超龍の構えにもできるキット。
武龍の鎧は台座形態に組み上げる事もできる。
鋼丸の両腕は輝龍の肩に合体して爆炎龍砲となる。

「ゴッドガンダム以外の機体にもスーパーモードを」のコンセプトで作られたキットの第1弾。
影舞乱夢人に設定する事でドラゴンガンダムのデザインを設定に生かすと同時に、前作でほぼ出番がなかった影舞乱夢をラインナップに返り咲かせた。
(しかも、色は奇しくも白龍、青龍、赤龍のいずれとも被らない黄色)

軽装タイプでは丸頭となるおかげで、如意棒のような旋風棍を持った姿も様になる。
號斗丸と同様のガラス玉を使用しているほか、新荒烈駆主以来となるグリーンメッキも使用。

連動キット・97 98 99 142 147 153 156

コミックワールド[137]第三話「龍帝の使者、ここにあらわる!」

俄雲乱土へと向かう號斗丸と鋼丸が行く道で出会ったのは、退屈の末に惰眠を貪る影舞乱夢の暴れ龍、輝龍頑駄無であった。

前々作も前作も悪無覇域夢山を目指して旅をしていたが、今作は初登場となる俄雲乱土を目指す事となった。
輝龍が號斗丸たちと出会う場面は、サイサイシーの登場シーンを髣髴とさせる。

この当時雷龍頑駄無は既に生まれていたか生まれる頃であったと思われるため、龍帝に仕える龍牙一族の輝龍は
いずれ雷龍に仕える立場となることが期待されるが、現時点ではただ強いだけの暴れん坊である。
それは平和な影舞乱夢や腐敗しきった頑駄無軍団には彼の成長を促す張り合いのある相手がいなかった事も一因としてあるのだろうが、
ここでようやく叔父達のように魂の兄弟と呼べる相手を見つけたようだ。

144

武者真紅主(ムシャマックス)

1995.4

軽装タイプに紅鉄の鎧を装着した武者真紅主を、ギガクラッシュフォーメーションにも変形できるキット。
鋼丸の大目牙閃光銃は最強大目牙爆星として真紅主に装備できる。

ガンダムマックスターをモチーフとしたボクサースタイルとアメリカンフットボールスタイルに、
さらに軽装頭部はアメリカ軍人がヘルメットを被るための髪型として知られるG.I.カットで決め、
組立て説明では「旅姿」として軽装タイプとは区別されているカウボーイスタイルも加えた、アメリカ的な記号が詰め込まれたキット。
ギガパルサーも銃身が長くいかにも西部の銃という感じ。

このサイズのキットとしては珍しくヒジがポリ関節で可動し、特徴である格闘系のアクションに活きている。
グローブとなる肩鎧の電光ナックルにはホログラムシールを使用し、角飾り等は青龍頑駄無以来となるブルーメッキも使用。
兜のフェイスガードの色はパッケージイラストでは青いが完成写真やコミックワールドなどでは白。

連動キット・104 105 106 142 147 153 156

コミックワールド[138]第四話「鋼丸、行動不能!マックスの裏切り!!」

追っ手を陽動するための囮として號斗丸と別行動を取る事にした鋼丸と輝龍。しかしその作戦は序武留隊に見抜かれていた。

號斗丸はほぼ登場しないが、輝龍と真紅主の二人の異国武者に加えて英国風な装いの序武留も登場するため、ある意味最も国際色豊かな一編。

インテリ気取りの序武留だが、その結果は惨憺たるものだ。
號斗丸と冒流刀の勝負に横槍を入れたことで鋼丸の暴走を招いて大被害を出し、
今回は先に鋼丸を拘束する事でその事態を防いだかと思いきや、相変わらず部下の実力を信用せずに捨て駒にするような事をしては
真紅主の怒りを買わないはずがなく、指揮官としては部下の邪魔をしなかった熱呂宗にも劣るレベル。だがそこがいい。逆に面白い。

145

武者鷺主(ムシャローズ)

1995.5

軽装タイプに白鷺の鎧を装着した武者鷺主を、マッハウイングフォームにも変形できるキット。
ボーキャリバーは手に持たせるほかに肩アーマーに装着したり、
逆側の肩アーマーと合体して鳥型のキャリバードや聖剣ウイングキャリバーにも変形する。
鋼丸の腰からSD脚部までの部分を背部に合体させる事で聖天馬形態となる。

輝龍も真紅主もスーパーモードはデザイン元の機体に存在したギミックを元にしていたが、
このキットではガンダムローズにない完全オリジナルのスーパーモードが追加された。

これ以降の超機動大将軍編の通常サイズのキットは腕の付け根の関節が胴体側でなく腕側にポリキャップを内蔵する白龍頑駄無と同様の構造をしており、
腕を横に上げることができる。マントには模様付きの布シールを使用。

連動キット・117 142 147 153 156

コミックワールド[139]第五話「真実はどこに?単身のローズ」

一人山道を行く號斗丸の前に立ち塞がる武者鷺主。今ここに武士道と騎士道が火花を散らす。

登場人物を號斗丸と武者鷺主のみに絞り、號斗丸や異国武者による個人対戦としては最後のカードとなる2人の対決が描かれる。

號斗丸と輝龍、そして輝龍と真紅主も、戦う中で打ち解け、仲間となった。
そして鷺主にとっても號斗丸は当初断罪すべき謀反者でしかなかったが、鷺主の挑戦を受けた號斗丸の戦う姿には一片の曇りもなく、
彼が自分と同じ誇り高き武者である事に気付いた鷺主は、彼を敵と見なす事に疑念を抱き始める。
拳を通じて分かり合う、本作はGガンダムのそんな要素も踏襲している。

146

武者冒流刀(ムシャボルト)

1995.6

軽装タイプに氷牙の鎧を装着した武者冒流刀を、ボリュートフュージョンにも変形できるキット。
鋼丸のバックパック(リアル時の両脚)は冒流刀の背部に合体して爆空乱散破天となる。

肩関節のポリキャップを腕側に仕込んだだけでなく軽装腕の肩アーマー部分が独立化されており、
絶えず可動と見た目の両立を追及していることが分かる。サイコ兄弟以来の水牛脇立。

グラビティーチェーンにはリアルのボルトガンダム用グレードアップパーツと同じく金属チェーンを使用。
このキットを最後に、500円キットではプラスチック以外の素材は(紙製シールやメッキ面の金属層等を除けば)あまり使われなくなる。
特にスプリングがなくなったのはBB戦士の伝統が途絶えた事になるが、500円という低価格商品においては金属スプリング1つでも
決して小さくないコストの割合を占めるため、その分のコストを他の部分へ利用できるようになった事は大きな転換点であった。

連動キット・88 142 147 153 156

コミックワールド[140]第六話「現れた魔星!真実がここに!!」

俄雲乱土に辿り着き、號斗丸と合流した鋼丸と異国武者達。そこで彼らの前に真の黒幕が姿を現す。

当初は殆ど味方もおらず孤軍奮闘していた號斗丸の元に、徐々に四人の異国武者が一つの真実を求めて集まった。
(冒流刀がここに来た経緯は特に描かれていないが、そもそも街中で味方もろとも砲撃してきた序武留と街の被害を心配していた號斗丸、
この2つを見せられてはこのまま頑駄無軍団についていていいものかどうか考え直さない訳には行かないだろう。)
そして魔星が黒幕としての本性を明かした時、彼ら六人の心は国境を越えて一つとなった。

頑駄無軍団の要職を全て捕縛した事で一見完璧に見えた魔星の計略だが、天宮のどこかを旅していて所在が知れない號斗丸を野放しにしていた(それゆえ帰ってきた所を狙おうとしたが失敗した)という綻びがあった。
その綻びはやがて大きな亀裂となり、遂には魔星の足場を崩す事になるのである。

147

機動武神天鎧王(キドウブジンテンガイオウ)

1995.7

ヘッドモードの神顔形態からSDモードの魔封形態、さらにリアルモードの機動武神形態に変形する機動武神天鎧王のキットで、
付属する天、炎、龍、隼、光の神具は背部に装着する以外に號斗丸、輝龍、真紅主、鷺主、冒流刀に装着することもでき、
付属するBB情報局Vol.4に装着状態の写真や装着方法が掲載されていた(再販ではBB情報局が付属しない場合もある)。
通常商品のほかにオールガンダムウイニングキャンペーンの賞品としてゴールド仕様が存在するとされる。

SDからリアル形態に変形する他に、機体全体が単体の頭部に変形するというガンプラでは珍しい機構や、
敵味方双方と連動するギミックの多様性等、様々な際立った特徴を持つキット。(敵との連動はこのキットの時点では伏せられていた)
ヒジを前に曲げた状態でも前腕の輝道角のある側を横向きにもできる腕部の可動域など、これまでのリアル武者に比べて可動も優秀。

手の甲の宝玉にはホログラムシールとジュエルシールの両方の特徴を併せ持つ「キラジュエルシール」を使用。
このポリウレタン製のジュエルシールのように、1500円以上の大型キットではこれ以降もPS、PE以外の素材を使用しているものも多い。

連動キット・141 143 144 145 146 150 178

コミックワールド[141]第七話「よみがえる伝説の武人?!」

突如動き出した巨大な神顔像が変形した機動武神、天鎧王は高らかにその名を吼えだ!

魔星と戦う號斗丸達の救世主として太古の眠りから甦った神顔像、それは天下統一編で名前が初登場した三武将と
風林火山編で名前が初登場した四天王、それら七人の天空武人の力を持つ天の遺産、天鎧王だった。

その天鎧王に神具を授けられた號斗丸たち五人は闘覇五人衆となったが、キットでは基本的にスーパーモードで神具を装着する仕様なのに対して
コミックでは武者形態で装着しており、號斗丸と真紅主以外は無改造でこの状態は再現できない。(鷺主は左肩にどう装着しているか不明)
キット本来の方法での装着もBB情報局がない場合推測に頼るしかない人も多いと思われ、特に真紅主は分かりにくいが、
紅鉄肩を装着したままの肩鎧をスーパーモード時の位置に装着し、ギガパルサーは武者形態の位置に取り付けて両手に龍の神具をはめるのが公式。

そして天鎧王が目覚めるよう手引きしたと思われる張本人も姿を現し、武零斗を名乗ったが、
號斗丸にはほぼ一目で正体がバレてしまった。(だって胸に「飛」って書いてあるし・・・・・)

148

ウイングガンダム

149

シェンロンガンダム

150

魔星大将軍(マスターダイショウグン)

1995.8

軽装タイプに鎧を装着したマント形態からマントを開いた武者形態へと変形できる魔星大将軍と、単体でもそれぞれ変形可能な闇の三羅将のセットで、
魔星に三羅将の一部パーツを装着して闇獣装の陣へと変形し、残った三羅将が合体した合身羅将風雲再起に魔星を乗せる事も出来るキット。
また、闇獣装の陣の上半身と天鎧王の神顔形態が合体して覇道大将軍となり、超機動大将軍に付属のBB情報局Vol.5に合体方法が掲載されていた。
(再販ではBB情報局が付属しない場合もある。尤も天鎧王頭頂部の赤い接続パーツを起こして接続するだけなので説明がなくともそれほど困らないが)

初の敵キャラの頑駄無キット。
魔星と三羅将(天国途、愚嵐怒、宇折堕)の4体セットで、変形や合体など豊富なプレイバリューを持つ。
軽装タイプはクーロンガンダム、風雲再起に乗った姿はグランドマスターガンダム、覇道大将軍はデビルガンダム最終形態の要素を取り入れており、
単なるマスターガンダムの武者化に留まらず、デビルガンダムとデビルガンダム四天王のギミックを1パッケージ(と天鎧王)で再現している。

BB戦士150番記念という事で、パッケージの番号も金色。

連動キット・147 162

コミックワールド[144]第八話「魔界の力!魔星軍団大暴れ!!」

天宮全土を魔界に引き摺り込まんとするも、飛駆鳥の無事を知らされた魔星は、激昂と共に自らが大将軍を名乗った!

いよいよ魔星の目的が明らかとなり、破悪民我夢を舞台に最終決戦が幕を開ける。
烈帝城は飛駆鳥大将軍のコミックワールド最終回で描かれた時よりはかなり黒っぽい色で登場した。

この時開いた魔界に通ずる扉が、後に闇魔神が復活するきっかけとなる。
闇の力を手に入れるために魔界の扉を開いた魔星だが、結局は闇魔神の都合のいいように踊らされており、
また魔星自身も天宮の破滅を望んでいる時点で、既に心を闇に蝕まれているようだ。

ここでも武零斗が現れたが、魔星にも一発で正体を飛駆鳥だと見破られてしまっている。
しかしここにいたのは本物の武零斗自身だった事で、やはり武零斗の正体は飛駆鳥ではなかったと思わせる事が出来たが、
その直後に飛駆鳥本人も駆けつけてきており、相変わらず正体を隠す気があるんだかないんだか。

151

武零斗頑駄無(ブレードガンダム)

1995.9

軽装タイプに鎧を装着した武者形態に影迦楼羅が合体して討魔の陣となり、さらに変形して明鏡の陣にもなる武零斗頑駄無と、
同様のギミックを持ち軽装頭部と胸部が異なる飛駆鳥バージョンのどちらかを組み立てられるキット。影迦楼羅に鎧を装着するとビッグガルーダとなる。
また、號斗丸の頭部に追加装着する角飾りと両肩に貼るシールも付属する。

支援メカと合体したスーパーモードだけでなくハイパーモード(この名は初登場)にも変形する事ができ、
さらに飛駆鳥バージョンにも組む事ができる上に號斗丸用のパーツまで付属する、500円としては十分すぎる内容量のキット。
頭部は2種の軽装頭部と2種のバトルマスクにより計6種の姿を再現可能。
胸部に貼るシールが異なるため可逆的な組み換えは不可能であり、ノーマルSDの流用キットを除けば百士貴/百鬼丸以来となる完全選択式キット。

武者飛駆鳥の金色の羽衣を装着する事も出来る(影迦楼羅を轟天や獣王や鉄斗羅に合体させる事も可能)。
飛駆鳥バージョンの軽装頭部には烈光の角飾りも装着できる(斬首の面も装着可能)。
異国武者ではないためガンダムシュピーゲルの持ち味は生かせないかと思いきや、忍者にするというのはこれ以上ない適役。
2人のうち1人が主人公の兄というのも面白い。

連動キット・109 110 123 126 127 133 137 141 159

コミックワールド[145]第九話「衝撃!二人の武零斗頑駄無」

飛駆鳥に諭された號斗丸は炎の心と水の心を持つ“炎水の境地”へと達し、石破天驚剣で魔星を斬り伏せた。しかし・・・・・・

かつては血気盛んだった飛駆鳥も、大将軍として成長したのか魔星に対して寛大な態度を見せており、今では弟の方が血気盛んになっているようだ。
魔星の計画にとってもう一つの不確定要素、それが武零斗率いる武零斗忍軍である。
隠密副将軍やその配下の鉄斗羅頑駄無とは異なる影の忍者軍団、影の中の影というべき彼らにだけは手の出しようがなかった。
その武零斗によって助け出された飛駆鳥だが、無事でいる事が魔星に知られたら再び狙われ、
今度こそ太刀打ちできない可能性があったため、こうして今まで正体を隠していた方が動きやすかったのだろう。
だがその割には結構バレバレな事も気にせず(気付かず?)行動しており、忍者には向いていないが飛駆鳥らしいといえばらしい。

そして號斗丸は炎水の境地に達した事で武者では珍しく中盤で段階的にパワーアップする主人公となったが、対する魔星も天鎧王と融合し覇道大将軍となった。
激烈なるパワーゲームは遂に神の域へと達していく・・・。

152

羽荒斗頑駄無(バードガンダム)

1995.10

軽装タイプの鎧の位置を変更した武者形態から、さらに大鳳の型や飛翔神鳳形態にも変形できる羽荒斗頑駄無のキット。
石破天驚剣も付属し、天鎧王の天の神具と武零斗に付属のパーツも合わせて全て號斗丸に装備する事で
作中で炎水の境地に達した際の形態を再現できる。

こちらも、天空武人の使者に設定する事でウイングガンダムのデザインやバード形態という特徴を生かしている。
このキットと飛駆鳥、武零斗で新三烈神を揃えるためにも武零斗のキットは2個用意したい。

神鳳珠や両肩の紋章にはホログラムシールを使用(武者飛駆鳥や真紅主と異なり通常のシールとは別途付属している)。
ガンダムW系の武者キットが約6年間(流用商品の號號将頑駄無等も含めれば7年以上)継続的に発売される時代の始まり(ジービーグルなどのノーマル系も含めればそれ以上)。

連動キット・112 141

コミックワールド[146]第十話「神の域、目覚めよ!伝説の武人」

禁を犯す行為が事態を悪化させた事を咎める羽荒斗頑駄無。だが天宮の窮地に際し、羽荒斗はただ一度の機会を与える。

大将軍の飛駆鳥、影の忍者軍団の頭領の武零斗、そして天空武人の使者の羽荒斗。
新三烈神とはいえ立場上あまり集まる機会のなさそうな三人が一同に会したが、天鎧王使用に関する見解は真っ二つに割れた。
「天の島を一撃で破壊する」威力の大鋼を大きく上回る「天宮全土を火の海と化す」力を持つ天鎧王は、
天の島落下という危機に大鋼を使わせた結晶鳳凰も天鎧王は使わせなかった事から、本当に使ってはならない禁忌だったのだろう。
しかしその天鎧王が魔界の力を持つ者の手に落ちるという最悪の事態に対し、新三烈神は遂に天鎧王をも上回る「機動大将軍の鎧」の使用を決断する。

魔星と羽荒斗、2人の個性的なキャラクターがぶつかり合う展開は、まさに今川作品のような勢い。
今石氏は機甲神伝説のコミックワールドで今川作品のパロディを描いた事もあるが、その数年後に再び今川作品を下敷きにした
コミックワールドを手がける事になるとは(そもそも今川監督がガンダムを作る事になるとは)予想し得たであろうか。

153

超機動大将軍(チョウキドウダイショウグン)

1995.10

機動鋼人形態と天光鳳凰が合体した超機動大将軍を、機動要塞形態や機動天空城形態にも変形できるキット。
超機動大将軍には軽装タイプの武者號斗丸を搭乗させる事ができ、ヘッドパーツの中に號斗丸の軽装頭部が収まるため、號斗丸の顔を露出させる事も可能。
(號斗丸がなくても付属のスタンドパーツでヘッドを胴体に接続できる)
機動要塞形態では各所に通常サイズのBB戦士を5体乗せることができる。背部には鋼丸のバックパックを装着可能(爆進丸も可)。

SDからリアルに変形しパイロットを乗せられる大鋼のギミックをさらにスケールアップした、全高だけならBB戦士最大級のキット。
頭頂高約23cm、全高約31cmという大きめのMSの1/100キット並のビッグサイズは、可動云々以前に素立ちで置いておくだけでもインパクト大。

極彩色の翼「結晶輝羅鋼天空鳳凰翼」の表面の装飾には初登場の技術となる結晶輝羅鋼を使用。
クリアパーツ表面の一部に重ねられた金属層のさらに上に複数色のクリアカラー層を重ねるというこのハイコストの極みとも言うべき工法は
発売当時並の大量生産でなければ採算が合わず、このキットは再販されない時期が続いていたが、2010年からは
表面装飾をシールに変更した「輝羅鋼極彩ver」にリニューアルして再販もされるようになった。輝羅鋼極彩verはパッケージ側面写真も一部異なる。

ちなみに爆王頑駄無は腕を取り外さなければ搭乗できない。

連動キット・141 142 143 144 145 146 156 174

コミックワールド[147]最終話「希望の光!超機動大将軍見参!!」

羽荒斗から機動大将軍の鎧を託され超機動大将軍となった號斗丸の目の前で、鋼丸が散る。怒りに燃える號斗丸の刃と、魔星の刃が交錯し・・・・・・

デウスエクスマキナ(「機械仕掛けの神」)という言葉が存在する。
物語の終盤でいきなり登場して有無を言わさず事態を収拾させる超越的存在の事だが、文字通りロボットなどの姿をした神を形容する言葉としても使われる。
最終回で登場したリアル体型ガンダムの姿を持つ神の鎧である超機動大将軍の場合、まさにその両方に当てはまる。
ただし本作はもとよりタイトル自体「超機動大将軍」であり、また序盤に発表されていた天宮創生の伝説にある「魔王を倒した巨大な武人」が、このキット内の翼の台座の「世界を救った虹色の翼の武人」という記述から見て
機動大将軍の事だったとすれば、かねてより散りばめられていたパズルのピースが一つとなった瞬間ともいえる。
元々SD戦国伝は、序盤に発表された和魂の伝説の意味が最終回で明らかになった地上最強編や、
序盤に発売された結晶鳳凰のキットのシルエットが最後の新世大将軍のシルエットと一致する伝説の大将軍編など、序盤から巧妙に布石を積み上げていくパターンが多い。

大迫力の作画クオリティはもはや頂点を極めているレベル。惜しむらくはこの回を最後に今石氏はしばらくコミックワールドを降板する事になる。
烈帝城の色は今回は赤。元々最上部以外は天地城と似たデザインだった烈帝城だが
今回その最上部が破壊された事でコミックワールド版天地城との違いが殆どなくなった(元祖SD版の天地城は青)。

兄轟天を差し置いて大将軍となった新世大将軍家を恨む心の闇に付け込まれ、闇の力に取り憑かれた魔星。
その魔星が反乱に際して飛駆鳥や超将軍達を殺すのではなく石化や幽閉という手段を選んだ理由については、推測する材料があまりにも足りない。
ただ、魔星が完全に闇に魂を奪われ、自らの手で天宮を滅ぼすつもりだったとするには、説明のつかない行動を一つとっている。
武威之助を育てていた事だ。

154

ウイングガンダム0

155

ガンダムエピオン