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超SD戦国伝 武神輝羅鋼

超SD戦国伝 覇大将軍

発売月は出版物などの資料を元に記述していますが、地域や店舗などによって発売日が異なっていた場合もあります。

No.17 23 24 26 27 30 31 32 33 34 35 36 38 39 41 42 44 45 46 47

 1

ガンダマン

 2

ゼータマン2

 3

ドラクン

 4

ザックン

 5

ゼータマン

 6

ドン

 7

ν-ガンダム

 8

サザビー

 9

ヤクト・ドーガ

 10

ジェガン

 11

リ・ガズィ

 12

ギラ・ドーガ

 13

ガンダムMk-II

 14

ザクIII

 15

ゲルググ

 16

ジオング

SD戦国伝 武者七人衆編

「SD戦国伝」の第1シリーズ。
コミカライズとして『SD武者ガンダム風雲録』(コミックボンボン増刊号で連載)などがある。

それまで既存の作品のMSをSD化するシリーズであったSDガンダムBB戦士としては初めて独自の作品を展開し、
やがてオリジナルデザインのキットも発売するようになった。

そしてNo.50の武者風雷主からタイトルが変わったことで武者頑駄無から農丸頑駄無までの範囲が1作目と定められ、
1作目としてのタイトルがしばらく迷走したのち、数年後には「武者七人衆編」として定着した。

企画書よりもキットが先に作られる異例の作品となったため、比較的シンプルなストーリーになっているがキャラクター数は膨大で、一部は次作以降にも登場した。
キット数は20種と全戦国伝中最多を誇り、流用商品を除いても完全新規商品数14種はSD戦国伝シリーズ最多。

17

ムシャガンダム

1988.10

軽装タイプに鎧を装着できる武者頑駄無と、鎧台座のセット。
通常商品のほかに、1990いきなりキャンペーンの賞品として蓄光版、
キャラホビ2009で限定販売されたSDガンダムワールドセットとしてメッキ版、
武者多威無掘駆主・壱セットとしてエクストラフィニッシュ版が存在するとされる。

No.20パーフェクトガンダムと同様、「プラモ狂四郎」登場のオリジナルガンダムを2頭身化したキット。
No.20と同じくパッケージに何の作品名も表示されていなかったこのキットを発端に、「SD戦国伝」の世界が誕生した。
「ガンダム」からの派生作品であった「プラモ狂四郎」からのスピンアウト作品が「SD戦国伝」であるとも言える。

発売月はコミックボンボン1988年12月号によれば「10月下旬」だが、当時は急な予定変更も多かったらしく、
2012年発売の「SDガンダム大全集BB戦士編」等では12月説もあり、正確な事実の確認は困難。
(出版物での記録と実際の発売日が異なっていた可能性があるのはこれ以外のキットも同様である。)

首と両肩関節にポリキャップを使用している点が当時として比較的新しかっただけでなく、
タネガシマの弾丸以外にカブトも発射できるという他のキットにない特徴を持っている。
しかし武者ガンダム自体がBB戦士でプラモ化する事を前提にデザインされたわけではないため、
2色のパーツでは色分け困難なカラーリング設定であることは否めず、素組みでの色再現度は厳しい。

連動キット・46 47 125

コミックワールド[11]

戦国の時代、世に無敵を知られる“七人の頑駄無”がいた。そんな彼らの悩みとは・・・・・・

やはりもとは単発作品として描かれたギャグ漫画だが、SD戦国伝という作品の下敷きになった作品であり、
現在では武者七人衆編の第1話に位置づけられる。
このコミックで武者頑駄無以外に登場する6人のキャラクターはこのコミックのためにデザインされたが、
これらはその後ムシャΖの説明書などで「武者精太達が武者の称号を授かる前の姿」と説明された。

武者七人衆編当時にバンダイから発売された書籍「BB戦士ってなんだ!?」に掲載のSD戦国伝のストーリーでは、
闇将軍による大将軍の国への侵攻の数年前に一旦「世に平和がもどった」とあるが、
このコミックのオチの「戦いを挑んでくる者がいなくなった」というのは、平和になったという事でもあるため、
本作はSD戦国伝のストーリーとしても問題なく組み込める。
後に乗り物酔いする設定を与えられる武者頑駄無がこのコミックで馬に乗っているのも、無理しているだけともとれる。

 18

バウンド・ドック

 19

フルアーマーダブルゼータガンダム

 20

パーフェクトガンダム

 21

ゼータプラス

 22

S-ガンダム

23

ムシャΖガンダム

1989.3

軽装タイプに鎧を装着できる武者精太頑駄無と緒羅四恩のセットで、
緒羅四恩に武者精太が乗った騎馬武者形態、緒羅四恩に武者精太の鎧を装着した武者ホース、
武者精太と緒羅四恩が合体したケンタウロススペシャルにも組み立てられるキット。

最小の価格帯でありながら「プラモ狂四郎」劇中のギミックも再現し、およそ6つ以上の形態を再現できる。
初代ガンプラの開発者でもある松本悟氏が「子供は輝きのある綺麗な色のものに惹かれる」と判断し
箱を開けた瞬間の見た目にまでこだわったという金メッキパーツがBB戦士初登場。
ポリキャップも増えて両足関節と支援メカの一部にも使われるようになった。

武者頑駄無と同じく鎧着脱ギミックを持ち、武者同士での鎧の交換ができるよう
兜の接続軸はこれ以降のキットでも武者頑駄無に装着できる形状の時代が長らく続いた。
しかし軽装時に鎧を装着するものを武者頑駄無と同じ鎧台座にせず、
「プラモ狂四郎」にも登場していた「馬」にしたのは英断だった。
この緒羅四恩がSD戦国伝の定番である「馬」、ひいては「支援メカ」というギミックの原点となった。

今石進氏のボックスアートはこの前のSガンダムより塗装表現が変更された。
このキット等の箱絵の着彩は、「コミックワールドスペシャル」によると後に三代目大将軍も担当する事になる宮島浩一氏。

連動キット・46 125

コミックワールド[17]

武者精太頑駄無と緒羅四恩の前に、殺駆三兄弟が立ちはだかった!

闇将軍、殺駆頭といった単語の登場など本格的に「SD戦国伝」の設定に則って描かれた作品。
やはりギャグ混じりながら戦闘シーンも描かれ、次回への謎も引っ張るなど連続したストーリーが動き出した。
闇将軍の侵攻により平和が乱された事など、ムシャガンダムの項でも述べた設定はこのキットの時点で確立している。

闇軍団登場前のムシャガンダムのコミックの時点で「時は戦国」だったのに、その後のこのコミックでは
闇軍団に「平和が乱された」となっており、途中でいつ平和になっていたのかという事については、
武者七人衆編当時作成された設定資料で闇軍団の登場前に「その昔殺駆頭と将頑駄無は国をかけて戦った好敵手同士で、
長い戦いの末和議が成立して以来平和に暮らして」いたとの記述がある。
将ガンダムの説明書にある「その昔、殺駆頭とは、国を賭けて戦った好敵手同士であった」という記述もこの設定に基づいていると思われる。

24

ムシャガンダムMk-II

1989.4

軽装タイプに鎧を装着できる武者頑駄無摩亜屈と、イーグルのセットで、
イーグルに鎧を装着して武者イーグルにもできるキット。

武者精太の緒羅四恩はプラモ狂四郎にも登場していた「騎馬メカ」だが、
このキットで初めてオリジナルデザインの支援メカが付属し、
ある意味イーグルがシリーズ初の完全オリジナルデザインキャラとなった。

刀が2本も付属し、カブトの角も水牛脇立系の二本角なのでメッキパーツが多く豪華。
摩亜屈の肩の鎧の特徴を武者イーグルの「翼」として昇華し、「空を飛ぶ能力を持つ」という設定にもうまく活かしている。
その後の作品にも多く登場する「二刀流武者」の原点となったキット。

連動キット・46 125

コミックワールド[18]

殺駆頭の猛攻に苦しむ精太の元に、武者摩亜屈が駆けつけた!

殺駆頭が初登場し、摩亜屈以上の見せ場を作っている。
殺駆頭のデザインは、百士貴や闇将軍の説明書の「SD戦国伝とは?!」の部分に掲載されているイラストでは
爪先が闇将軍と同じような形になっており、アニメ等これと同じデザインの殺駆頭も多く見られるが、
コミックワールドでは初登場時から一貫して実際のキットと同じフラットな爪先になっている。

このコミックでは摩亜屈の軽装タイプが武者イーグルに搭乗しており、
公式に描かれたものとして鎧装着状態の支援メカに軽装タイプの武者が乗るのは七人衆で唯一。
(キットでも可能で、七人衆で唯一箱側面写真でその状態が載っている。)

 25

ガンキャノン

26

ムシャダブルゼータガンダム

1989.5

軽装タイプに鎧を装着できる武者駄舞留精太頑駄無と戦車のセットで、
戦車に鎧を装着することで武者戦車にも組み立てられるキット。

カブトのメガキャノンだけでなく背面にも大砲を装備し、「重装備武者」の原点となったキット。
精太と同じく軽装状態の支援メカに搭乗するギミックがある。
白部分の成型色はアニメのΖΖガンダムの作画や一部のリアルガンプラなどでも見られる緑がかった白が七人衆で唯一使われている。
初めて鎧にもメッキパーツが使われたが、設定上の肩アーマーの大部分は金色でないので設定通りに作るなら殆ど塗る事になる。

箱側面のラインナップに掲載されていたNo.25ガンキャノンのイラストは、No.25の箱絵が変更される前の
「ニコニコ目のないガンキャノン」であり、再販以降も長らくこの商品等で目なしガンキャノンを見る事ができたが、
ある時期以降はここも注意書きに置き換わり見られなくなった。


連動キット・46 125

コミックワールド[20]

加減を知らない男の一撃が、戦況を一変させた!

なぜか時間差をおいて次々と駆けつけるキャラクターたち。
一体どういう状況だったんだろう。

駄舞留精太のあの方言は、彼が生まれた地方のものなのか?
怒雷戦などにも同じような訛りが見られるが。
「〜分経過」は戦国伝では初めてだが、リ・ガズィのコミックなどでお馴染みの手法。

しかしいくら砲撃の巻き添えを食ったからといって、戦闘中に味方をタコ殴りにするのはいかがなものか。 

27

ムシャνガンダム

1989.6

軽装タイプに鎧を装着できる武者仁宇頑駄無と飛竜のセットで、
飛竜に鎧を装着することで武者飛竜も組み立てられるキット。

「SD戦国伝」という作品はムシャガンダムのキットの好評を受けて企画されたものだが、
その一方でムシャガンダムのコミックワールド執筆時の頃には既にこのムシャνまでのキャラデザインが
横井孝二氏に発注されていたらしく、比較的早く五人衆が揃ったのはヒットを既に予測していたためとも考えられる。
νガンダムの意匠を多く残しつつも、戦国武将として正統派なデザイン。
No.7νガンダムに付属していなかったフィンファンネルがダブルで付属するため、
νガンダムの改造にも使う事ができた(その後Gジェネ.1に可動式フィンファンネルが付属)。

成型色数の問題で未塗装では設定とは別物レベルで色が違うが、細かい塗り分けが必要な部分は少ないので塗装のハードルは高くない。
その後の多くのSD戦国伝作品にも登場する「竜系武者」の原点。

連動キット・46 125

コミックワールド[21]

武者仁宇を打ち伏せた漣飛威。しかし背後に意外な強敵が・・・

1ページの中で迫力のある戦闘シーンを描きながらも最後にしっかりオチがあるという、
作風が確立してきた感のある1話完結編。

武者飛竜は摩亜屈の武者イーグルと異なり、武者仁宇の人格が乗り移っているようである。
それもあってこの漫画には正面から見た武者仁宇の全身が出ていないので、説明書表紙の経歴図でも武者飛竜の図が武者仁宇として使われている。

それにしても「飛竜がえし」という対仁宇専用の技を持ってる位、漣飛威は仁宇をライバル視してるんですね。

 28

G-アーマー

 29

ジョニーライデン ザクU

30

ムシャカゲガンダム

1989.7

武者影頑駄無とガンダマンのどちらかを組み立てられるキット。
ガンダマンの金型を一部改修して流用している。(ここからムシャドライセンまでの6キットは全て同様に改修された金型を使用。)

現行作品以外のノーマルSDがジョニーライデン ザクUで一旦終了し、SD戦国伝主流の時代が始まったキット。
記念すべきBB戦士第1弾のガンダマンは長らく再販されていないため、入手しやすいキットでガンダマンを作れるのはこのキットのみとなる。
手甲の色の違い等はあるものの、細かい事を気にしなければ完成後の組み替えもおおむね可能といってよい。
ガンダマンのバズーカもそのまま武者影の武器として含まれるため、武者のキットとしては初めてBB弾を発射するギミックを持つ。

ツノはメッキではないが、農丸に付属の武者頑駄無用メッキツノを使ってみるのもよい。

コミックワールド[24]

武者影頑駄無が敵の秘密工場から盗み出した重要文書。その内容は・・・

将頑駄無が初登場した回。しかし初登場で早くもキャラが崩れてしまった。
長い戦国伝シリーズにおいても、下ネタを扱った作品は非常に珍しい
(あまり扱って欲しいとも思わないが)。

それにしても、「闇軍団秘密工場」と大きく看板が掲げられている秘密工場ほど
ウソくさいものはないということに気づいて欲しいものである。

31

ムシャカゲゼータ

1989.7

武者影精太かゼータマンのどちらかを組み立てられるキット。
ゼータマンの金型を流用している。

肩に貼るシールなどの都合上、組み立ては選択式で完成後の組み換えは不可能。
頑駄無タイプのデザインでありながら(キット名としては)名前に頑駄無がつかない初めての商品。
やはりツノはメッキではないが、武者精太から移植してみるのもよい。

コミックワールド[25]

武者精太の囮として行動する武者影精太に、武者怒武は翻弄された!

不条理なギャグが次々に畳み掛けられる、スラップスティック的な作品。

ずるがしこいと言われる武者怒武だが、それなら武者精太と武者影精太の見分けくらいついて欲しいものである。

32

ムシャカゲダブルゼータ

1989.7

武者影駄無留精太かゼータマン2のどちらかを組み立てられるキット。
ゼータマン2の金型を流用している。

No.29ジョニーザク以降は説明書の「機動戦士SDガンダムBB戦士」のロゴから「機動戦士」の文字がなくなっているが、このキット以降パッケージのロゴからも同様に機動戦士が消えた。
こちらもシールなどの関係で、武者影駄無留精太とゼータマン2のどちらかに限定して組み立てる事になる。
やはりツノは武者駄舞留精太から移植してみるのもよい。

コミックワールド[26]

夜のしじまに、武者影駄無留精太の叫びが木霊する。

[24]に比べるとだんだんコマ数が少なくなっていくこのシリーズ。

武者影頑駄無はギャグが好きというだけあって、なかなかいい突っ込み。

33

カゲニンジャシャザク

1989.7

影忍者射殺駆かザックンのどちらかを組み立てられるキット。
ザックンの金型を流用している。

ザックンとして作るなら黒い成型色の全身を赤く塗らなければならないため、No.4ザックンのキットで作った方が圧倒的に作りやすい。
No.4は入手困難なため、BB戦士で最も古い型のザクを作れる貴重なキットであるが、
現在ではより豊富にパーツの付属するザクのキットも多いため、設定同様ちょっと影の薄いキット。
だが目のシールは表情別に3種類も付属しており、ザクキットの中でも充実している。
「忍者」はSD戦国伝の多くの作品に登場し、本作だけでも3キット(武者影も忍者とするなら6キット)存在する伝統でもある。

コミックワールド[27]

文書奪還の命を受けた射殺駆。果たして目立つことができるのか?

殺駆三兄弟は二度目の登場だがデザインがキットと同じものに変更されたほか、
闇将軍も声だけだが初めて登場した。

このシリーズの中では比較的ネタが無茶苦茶で面白い。
武者影が間違えて盗んだ「書類」は、闇将軍のものだったのか?

34

ムシャドム

1989.7

武者怒武かドンのどちらかを組み立てられるキット。
ドンの金型を流用している。

このキット発売の数ヶ月前に発売されたコミックボンボン1989年4月増刊号に掲載の
『SD武者ガンダム風雲録』(掲載時は読み切り、その後第一話扱い)にも、このキットとほぼ同デザインだがリアル体型の武者ドムが登場した。
同時期のボンボン本誌に掲載された『超戦士ガンダム野郎』第3話にも、同じデザインのリアル武者ドムが登場している。
このリアル武者ドムについては、ほぼ間違いなく大河原邦男氏のものと解釈できるデザイン画が
掲載された資料(ボンボンスペシャル38SD武者ガンダム)も存在するが、やまと虹一氏の2008/03/01のブログ記事によると
やまと氏自身がSD武者ドムをリアル化したとなっており、事実関係は複雑だった可能性もある。

この6体の中では珍しくバズーカ以外のノーマルSD武器(ヒートサーベル)が付属し、
プレイバリューの面ではGジェネNo.42とも甲乙付けがたい。

コミックワールド[28]

怒武の頭を踏み台にした武者影頑駄無。しかしそれは怒武の罠だった!

前回登場した時よりはずるがしこさを出せた怒武だが、武者影頑駄無の頭の回転がその上を行っていた。

このコミックだけを見る限り武者怒武は3人いるとも解釈できる。

35

ムシャドライセン

1989.7

武者怒雷戦とドラクンのどちらかを組み立てられるキット。
ドラクンの金型を流用している。

ムシャドムは、武者七人衆編当時の組織図に書かれイラストも存在していた「怒武」という人物とは別人扱いされたが、
同図に書かれていた「怒雷仙」という人物名はこのキットの人物名扱いにされ、
カードダスやガシャポンではこのキットと同じデザインで「怒雷仙」または「武者怒雷仙」と表記されている。
(キットの箱、説明書での表記は怒雷戦)

付属のバズーカはドライセンの旧1/144キットの説明書に掲載されていたメガ・バズーカを再現しており、
旧キットやHGUCにも付属していないのでこの型が唯一のプラモデル化となる。
(ドワッジ改のビームカノンとも似ているが異なる。)

コミックワールド[29]

怒雷戦と武者影駄無留精太の一騎討ちは、泥沼の消耗戦に突入した!

何だかどっちが悪役なのか分からなくなってくるこのシリーズ。

武者影三人衆も射殺駆も怒武も複数のコミックワールドに登場している中で、怒雷戦だけはこの回限りの登場となった。

36

ムシャサイコガンダム

1989.7

軽装タイプに鎧を装着できる武者斎胡頑駄無と、バイソンのセットで、
バイソンに鎧を装着して武者バイソンにもできるキット。斎胡には洗脳マスクを装着する事もできる。
通常商品のほかに武者多威無掘駆主・壱セットとしてメタリックカラー版が存在する。
そのほか、2020年にイベント限定で再版されており、成型色は当時の通常商品と同じだが、
シールは武者多威無掘駆主版と同じホイルシール。

武者斎胡が活躍するアニメ映画の公開とほぼ同時期に発売。
他の武者に比べると胴や手足が長く、劇中ほどではないがサイズ差が再現された。

このキットが再販から遠ざかった事情については、グレートメカニックDX19に詳しい解説がある。

連動キット・125

コミックワールド[30]

突如頑駄無軍団の前に現れた謎の猛牛。しかしその正体は・・・

斎胡が闇軍団に洗脳されているらしい事実は一部で既に発表されていたが、その救出劇を描いた重要なエピソード。
しかし手裏剣が顔に当たったぐらいで洗脳が解けてしまう洗脳マスクは、
闇将軍や後の砕虎魔亜屈の闇の鎧と比べれば稚拙なものであったとも思われる。

第一話以来、10話ぶりに登場する主人公。喋るのは初めて。
璽悪が初めて登場しているほか、雑魚たちも初登場。

 37

ガンダムNT-1

38

武者百士貴(ムシャヒャクシキ)

1989.8

武者百士貴か忍者百鬼丸のどちらかに組み立てられるキット。

初めて商品名が劇中と同じ漢字表記になったキット。
バンダイから発売されていた書籍「BB戦士ってなんだ!?」等に掲載されている「二大武者軍団相関之図」や、
同じくバンダイから発売の「ジョイカードゲーム 戦国国盗り合戦」などでは「飛夜紅死鬼」と書かれることもあったが、
このキットの頃以降は百士貴で定着している。

ほぼ全身にメッキパーツを使用しており 金メッキの刀身はクリアイエローを落とせば他のキットの改造にも使える。
また、このキットよりそれまでのコート紙のシールに代わっていわゆるホイルシール(下地は金色)が使われるようになる。

百鬼丸として組み立てる場合はメッキパーツを含む大部分を塗装しなければ設定通りの色にはならない。
そのため百士貴と百鬼丸のどちらかを選んで作る選択式キットだが、スプリングは2つ入っているため武器は1つのキットで2人分作る事ができる。

連動キット・161

コミックワールド[32]

闇軍団の屋敷に潜入した百士貴と百鬼丸は、そこで重大な情報を入手する。

頑駄無軍団としては百士貴と百鬼丸しか出ておらず、頑駄無顔のキャラクターが一切出てこない、ある意味珍しい一編。
しかし最終回まで続く一連のストーリーの発端となるエピソードであり、闇将軍が初めてシルエットで姿を見せた。

闇軍団本陣を舞台としていることもあり、殺駆三兄弟、璽悪、璽御愚など闇軍団のキャラクターも数多く登場する。

39

闇将軍(ヤミショウグン)

1989.9

殺駆頭と闇の鎧のセットで、殺駆頭から闇将軍へと換装できるキット。
殺駆頭は通常商品の発売前にBB戦士天下無敵キャンペーンの賞品になったものが存在するとされる。
また、武者多威無掘駆主・壱セットとしても殺駆頭単品のクリア版が存在する。

ギミックの複雑化に伴い、このキットより若干値段が上がる。
新規造型としては最初の闇軍団キットだが、造形的な完成度は既に高い。
シールの紙質は以前の物に戻った。

説明書では早くも闇皇帝の名とシルエットが掲載された。
ライオン親子が付属しなかったのは残念?


連動キット・57 60 64 65 137

コミックワールド[33]

闇軍団が頑駄無城を奇襲し、合戦の幕が切って落とされた。そして武者頑駄無達は、闇将軍の正体を知る。

ほぼ完全にギャグがなくなり、その後の長きに渡る路線を確立した一編。
殺駆頭は前回登場した時とは顔の両脇の吹き返しの辺りの形状などにわずかな違いが見られる。
登場回数が意外と少ない暴留も初登場。

殺駆頭が闇将軍である事実は、将頑駄無が隠密に探らせなければいけなかったほど
頑駄無軍団に対しては秘匿されていた情報だが、今回は頑駄無軍団の前で堂々と変身している。
あるいは「闇将軍=殺駆頭」である事をひた隠しにしようとしていたのは闇皇帝でなく闇軍団幹部たちの意思だったのかもしれない。 

 40

ケンプファー

41

(ショウ)ガンダム

1989.10

軽装タイプに鎧を装着できる将頑駄無とハリマオのセットで、ハリマオに鎧を装着することで武者タイガーにでき、
ハリマオと将頑駄無を合体させてハリマオスペシャルにもできるキット。

SD戦国伝としては初めてのいろプラ仕様のキットで、
それまでメッキを除けば基本的に2色しかなかった成型色数が一気に5色に跳ね上がった。

No.28Gアーマー付属のガンダムと同じく胴体を上下に分断できるが、上下の凹凸が噛み合っているため腰を左右に可動させるのは難しい。
説明書に記載はないが、ヒゲパーツは着脱式のようだ。
ちなみに、ハリマオとはマレー語で虎の事である。

コミックワールド[35]

闇将軍によって武者たちは窮地に追いやられる。そこへ将頑駄無が現れた!

それまでラスボスと思われていた闇将軍が、頑駄無軍団の指揮官である将頑駄無と決着をつけるエピソード。

殺駆頭は斎胡と異なり闇の鎧を着けていない状態でも既に闇軍団の一員として動いていた。
単に殺駆頭を洗脳して利用するだけでなく、闇将軍という新たな存在を闇軍団のトップに置いたのは、
殺駆頭を支配下に置いた事を内外に印象付けるためなのか、
それともトップをあえて正体不明の存在にする事で手を出しにくくするつもりだったのか、
いずれにせよ殺駆頭と闇将軍という異なる二つの存在が両方とも必要であった可能性はある。

42

殺駆三兄弟(ザクさんきょうだい)

1989.10

古殺駆と今殺駆の2体セットに、新殺駆の頭部、左腕などのパーツを加えたキット。
新殺駆のパーツとBB戦士ザクIIIを組み合わせて新殺駆を作る事ができる。
(GジェネNo.8よりはBB戦士No.14のザクIIIで作った方が成型色が新殺駆の色に近いため作りやすい。)

完全に完成させるためには他のキットのパーツを必要とする、BB戦士のお家芸とも言えるシステムの始まりとなったキット。
しかし元々新殺駆の胴体などのデザインは微妙にザクVと異なっていたため、細部までこだわって再現するには少々改造が必要
(サザビーに強化武具セットのパーツをつけて再現する漣飛威よりは無理がないが)。
古殺駆と今殺駆に関してはそれぞれに武器も付属し、一体一体をおろそかにしている感は受けない。

銀メッキが初登場。ガンプラでは比較的珍しい試みだったメッキパーツだが、コスト高が懸念材料であり、
このキットかその少し前辺りから成型後のランナーの一部を切り離してメッキする事でコストを抑えられるようになったらしい。

連動キット・14

コミックワールド[36]

頑駄無城へ急ぐ隠密頑駄無を足止めする殺駆三兄弟。果たして彼らの奥義、スイカ割り殺法とは・・・

シリアス調になったかと思いきや、突然のギャグ編。
DVDブックレットによると殺駆三兄弟がスイカ割りが好きというアイデアは、劇場版アニメ『暴終空城の章』製作時に出たものらしい。
隠密頑駄無は初期カラーの姿で初登場。

「闇皇帝とは何者!?」と次回への期待も高めている。
(既に闇将軍の説明書である程度バラしてはいたのだが)

 43

ナイトガンダム

44

頑駄無大将軍(ガンダムダイショウグン)

1989.11

軽装タイプに鎧を装着できる二代目頑駄無大将軍と鳳凰のセットで、
鳳凰に鎧を装着することで武者鳳凰にもできるキット。

通常商品のほかに天下統一編時に発売された限定版(パールホワイト)、
白鋼四大将軍の陣セットとして発売された銀メッキ版、
超白鋼スペシャリストキャンペーンの賞品(フル銀メッキ版)などが存在するとされる。

兜と頭部を接続するジョイントが廃され、頭部表面の凹凸そのものに引っ掛ける形式になったことで
若干兜が外れやすいが頭頂部に穴が開かなくなった。

再びホイルシールが登場し、目のシールは1種類のみになる。
ポリキャップは単体ランナーではなく、パーツと共にランナーの中に組み込まれた。
「コミックワールドスペシャル」によるとボックスアートの着彩はかつて初代1/144ガンダムのボックスアートも手がけた長谷川政幸氏。

コミックワールド[38]

黒雲を裂いて現れた闇皇帝。そして頑駄無城からも、大将軍が出撃した!

闇将軍に勝利した喜びも束の間、闇軍団を影から操っていた闇皇帝がその姿を現した。
逆に言えば、操っていた闇将軍が倒されたので闇皇帝自らが戦うしかなくなったとも言える。

対して頑駄無軍団からも、これまで存在自体は語られていながら今一つその全貌がつかめなかった大将軍が出陣した。
こちらも、闇皇帝という黒幕が現れた事を受け闇軍団とついに雌雄を決する時と判断しての事であろう。

闇将軍が登場した辺りから武者頑駄無はリアクション役に徹してしまっている感がある。

45

闇皇帝(ヤミコウテイ)

1989.11

通常形態からバトルモード、モンスターモードに変形できる闇皇帝のキット。

このキットよりモノアイ型も目のシールは表情のないもの1種類のみとなる。
パーツの組み換えでなく、本格的に本体内に変形機構を組み込んだ革新的なキット。


左腕のガンドリオは二つのパーツが歯車で噛み合っており、片方を動かすともう片方も連動して動き、
その後の定番ギミックの一つとなる。

連動キット・131

コミックワールド[39]

真の姿を現し、大将軍に迫る闇皇帝。そして闇皇帝の口から、衝撃の事実が語られる。

前回で爆発するも、やっぱり死んでなかった闇皇帝。
モンスターモードを印象付けるため、2段分にまたがる大ゴマが初めて使われた。

闇皇帝の発言によって、かつて初代大将軍を殺した存在(つまり黒魔神)と闇皇帝が同一人物であることが明かされた。
その後の設定では初代大将軍はかつて黒魔神を封印した事になっているが、この闇皇帝の発言からして、少なくとも初代は黒魔神との戦いで死亡したものと思われる。

46

豪華頑駄無大将軍(ゴウカガンダムダイショウグン)

1989.11

軽装タイプに鎧を装着できる二代目頑駄無大将軍と鳳凰のセットで、
鳳凰に鎧を装着して武者鳳凰にでき、大将軍と鳳凰が合体して武者フォートレスにもできるキット。
光の軍配には武者五人衆の角飾りを装着できる。
通常商品のほかに、1990いきなりキャンペーンの賞品として黄金豪華版が存在するとされる。

サイズも格段に大きくなり、No.44で黄色だった部分も全てメッキ化され、
武者フォートレス形態も追加された、まさに豪華な大将軍。
これ以降BB戦士は大きく分けて通常サイズと大型商品の2種類が存在するようになる。

支援メカとの合体により、「飛行形態に変形できる」SD戦国伝初のキット。
大目牙砲からはBB弾を発射できる。
兜はやはりジョイントがなくても被れるが、結局この仕様は大小二代目大将軍のみのものとなった。

連動キット・17 23 24 26 27 47 55 56 58 61 62

コミックワールド[40]

隠密頑駄無がその正体を明かし、七人衆が結集した。彼らの勇気と希望の光が、大将軍を照らす。

従来よりも1ページ増えて2ページ構成となり、掲載媒体(説明書)自体も大きいスペシャル版。

隠密は細部のカラーが変更されて登場し、同時に農丸としての姿も明かされた。
これによりかつての七人が再び集結したわけであるが、八人目の真悪参だけは
その頃騎士グフを相手にひきょーなことをしていた(3つほど前のナンバーのコミックワールド参照)。

まだ若く本来ならばこれから国を治めていかなければならない大将軍だが、闇皇帝との相打ちという結果を選んだ。
初代大将軍でさえ倒れた相手である事を考えれば、他に方法はないと判断したとも考えられる。

殺駆頭は闇の鎧を着けていない状態でも闇の下僕として動いていた為闇の鎧を破壊しただけでは解放できたとはいえなかった。
しかし全ての元凶である闇皇帝が倒された事で、真の天下平定がようやく実現できる。この時誰もがそう思った事だろう。

47

農丸頑駄無(ノーマルガンダム) 天地大河(あまちたいが)スペシャル

1989.12

軽装タイプに鎧を装着できる武者農丸頑駄無と、隠密頑駄無の鎧、アニマルスピリット、暴留、雑魚のセットで、
アニマルスピリットに鎧を装着して武者スピリットになり、軽装タイプに隠密頑駄無の鎧も装着できるキット。
通常商品のほかに、コミックボンボン誌上で数量限定販売された黄金武装版、
武者多威無掘駆主・壱セットとしてエクストラフィニッシュ版などが存在する。
また、蓄光版はおそらくオールガンダム3Dコンテストの賞品と思われるが情報不足により不明。

商品名に「天地大河スペシャル」とある通り、このガンダムは『超戦士ガンダム野郎』の中でも大河が愛機としている。
『ガンダム野郎』連載当時、ボンボンでは『プロジェクトMUSHA』などのリアル武者の記事も展開していたが、
この時期に大河原邦男氏によってリアル頭身武者ガンダムのリファインデザインが描かれている。
このデザインの時点では頭部の狛犬などはなかったが、これを更にアレンジして狛犬などを追加したものが
『ガンダム野郎』に登場した武者ガンダムリアルスペシャルであり(それとは別のアレンジを施したのがモビルスーツ戦国伝版武者頑駄無)、
これをSD化したものがそのまま農丸のデザインとなり、『ガンダム野郎』で大河スペシャルとしても活躍した。

武者頑駄無に取り付けられるメッキのツノパーツも付属しており、セット内容の充実度は七人衆でもダントツ。
ただし細かい塗り分けが必要な部分も多く、塗装難易度も七人衆でダントツ。
シールは目も複数から選べる他紙質も初期のものに戻されたが、その仕様はこのキットが最後となった。

連動キット・17 46 55 125

コミックワールド[41]

大将軍と闇皇帝の爆発と共に飛散した光の欠片の一つを追った農丸は、そこで一人の赤ん坊を見つけた。

風林火山編のプロローグ的な意味合いも持つ、武者七人衆編の最終回。

頑駄無軍団と時隠の国が和解した事で, 「天下統一」はほぼ達成できたかに見えた。
しかしそれがかりそめの物に過ぎなかった事を、璽悪の行動が物語っている。

「天下統一編 導きの巻」によると璽悪は闇皇帝と大将軍が相打ちになる事、
そして闇皇帝に関する重要な情報を予言書で前もって知っていたらしく、
その関係で頑駄無結晶復活の鍵となる光の玉の持ち主(荒烈駆主)を襲ったのだろう。

闇軍団の乗っ取りを企んでいたといわれる璽悪にとって、いないに越した事はない闇皇帝が敵軍の大将と共に消滅し、
自分の上に殺駆頭しかいない今の状況は本来なら千載一遇のチャンスだったはずだが、
闇皇帝と頑駄無結晶がいずれ復活すると知ってしまっては、彼の野望は先延ばしにせざるを得なかった。

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サタンガンダム

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ナイトサザビー